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掲載日:2021年10月27日

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講座の記録

講座名:コロナ禍の医療と暮らしを考える
~コロナ禍で明らかに「医師不足!?」「病院が赤字!?」~
講 師:本田 宏 さん
開催日:2021年10月23日(土)
講座の一コマ

日本の医療システムの脆弱さが露呈したコロナ禍。本田先生は外科医として36年間医療の最前線に立ち、その経験からコロナ禍以前から日本の医療が抱える問題点を指摘されてきている。

これまで1600回も各地で講演を重ねて、日本がOECD(経済協力開発機構:日本を含む先進35か国が加盟)と比較して13万人も医師が不足していて、2023年から医学部の定員も削減する計画など、世界とは全く別の方向に向かっている。

日本は民間病院が80%で公立病院が外国に比べて格段に少ない。ベッド数を減らし、医療費を抑制し個人負担が大きくしているのが日本の医療。だから赤字経営の病院が増える。その医療システムは国が作っている。「命」を守るのは警察や消防と同様で公の責任とする諸外国もあり、イギリスは公的病院がほとんどで会計窓口がないという事例も紹介された。

「命」を守るべき日本の医療を今、変革しなくては!という強い思いが伝わってきた講演だった。

講師プロフィール
1954 年、福島県郡山市生まれ。
還暦を機に 2015 年 3 月、済生会栗橋病院を退職。
NPO法人医療制度研究会副理事長。
医療再生のために情報発信活動に加えて市民活動などへ積極的に参加し、国民の幅広い連帯を目指している。
著書に、『日本の医療崩壊をくい止める』(緑町書房)、『誰が日本の医療を殺すのか』(洋泉社)など多数。

報告 : こっこ 
本講座チラシ PDF 449KB)